初めての方へ
治療中、心や体は疲れて、明日が見えなくなっていませんか。
抗がん剤治療による外見の変化に心が沈むことはありませんか。
美容のチカラ、メイクのチカラ(カモフラージュメイクと呼んでいます)に頼ってみてください。自信を取り戻していくきっかけをくれます。
心の落ち込みが辛く、眠れなかったり、呼吸も浅く息苦しい、わけもなく涙が出ていたり、そんな日々をお過ごしではないですか。
ヨガのチカラでひと時、癒されてみてください。
心おだやかな時間は優しいエネルギーを与えてくれます。
治療後の今、どんな風にお過ごしでしょうか。
体はもとに戻ったと感じられますか? 心は穏やかですか?
私たちの体は、約60兆個の細胞でできていると言われています。 抗がん剤治療後は、その一つ一つ(毛髪、皮膚(爪)、粘膜、血液、神経など)がダメージを受けている状態です。 もちろん体はもとに戻ろうとしてくれますが、それは想像していたよりもゆっくりです。そしてそのゆっくりとした時間は、心と体のバランスをとることがとても難しい、もどかしい時間です。
がんと運動の研究は盛んで、体力や筋力を維持するためにも、適度な運動が必要なことがわかってきました。 でも、自分にとっての適度はわかるようでわからないものです。心は、たくさん笑える日もあれば、ふと再発や転移の不安を感じ、動けなくなってしまう日もあるでしょう。そして、その不安定な状態を理解されず孤独を感じることもあります。
心と体の「ちょうどいい」を探しませんか。
自分自身で心の浮き沈みをコントロールできたら、自分自身にあった方法で無理なく体力を回復することができたら、術後、動きにくくなってしまった肩や腕の可動域を取り戻せたら、自分自身の心と体の「ちょうどいい」が探せたら、がんになった後の新たな人生を もう少し穏やかに、健やかに、あなたらしく過ごせると思うのです。
あなたは一人ではありません。
私たちにそのサポートをさせてください
キャンサーズギフト代表
松本 久美子【乳がん|2015年治療】
2003年より「心と体の健康をサポートし、健やかな毎日を届けること」をコンセプトとし、フィットネストレーナーとして活動しています。エアロビクスインストラクターとして活動を始めましたが、その後ピラティス、ヨガを学び、2014年にスポーツトレーナーの勉強をしてからは、コンディショニング(身体を整える)をメインとした運動指導をしてきました。
お声がけをいただければ、県内外問わず、教育現場から公共施設、デイサービス、一般企業など様々な会場で指導させていただきました。子育て中のママのための産後の機能改善やリフレッシュを目的とした運動、シニアの方ための転倒予防や介護予防を目的とした運動、小学校や中学校ではダンス指導、専門学校では若い運動指導者の育成と、対象者、目的、環境に合わせた運動プログラムをご提案させていただき、たくさんの方にお会いしてきました。
「先生に会うと元気になれる」そう言っていただけるのが喜びで、運動をとおしてお客様を笑顔にできるこの仕事を天職と思い、どんどん活動の幅を広げていきました。
2015年に乳がんと診断された当時は、広島市内の専門学校で講師を務めながら、三原市内の会場でヨガやピラティスのレッスンをし、週末にはダンス指導をするという日々を送っていました。周りからは「いつ寝てるの?」と呆れられるくらい動き回り、『止まらない時間』を過ごしていました。
治療は2015年8月から、福山市民病院でお世話になりました。まずは手術の前の術前抗がん剤治療から始めたのですが、思いがけず副作用だらけの治療生活を送ることになり、これまでとはうって変わり、ベッドの中で『止まった時間』を過ごすことになりました。
体が止まると心が止まる
心が止まると体が止まる
治療を重ねるたびに、体だけでなく、しだいに心も病んでいく気がしました。そんな自分が情けなく、頑張って動くのだけどすぐ疲れる、翌日は寝ているしかない日々。こんなこともできないのかと、どうしようもなく落ち込んでいくのを止めることができず、気づいたら泣いてばかりいました。心の浮き沈みが大きく、体とのバランスも取れず、それだけでも疲れる日々でしたが、治療を重ねていく間にさらに心が落ち込んだのは、変わりゆく外見の変化でした。
つかの間、体調が良く心が晴れる瞬間があったとしても、脱毛はもちろん、眉毛やまつ毛のない顔や荒れた肌、黒ずんで浮腫んだ顔を見ると、さらに心は落ち込み、誰にも会いたくない気持ちでいっぱいになり、必要以上に未来を悲観してしまう日々でもありました。
そんな私の心身を癒してくれたのはヨガと美容のチカラでした。
「呼吸だけでもヨガです」
ある日、ふとその言葉を思い出し、深く呼吸をしてみました。体は動かないのに心が軽くなる、穏やかな気持ちになれる時間に不思議と心が満たされるのを感じました。
「がんでも輝く女性でいよう」
外見の変化をなんとかしたくて、がん患者のためのエステサロンで施術を受けた日、治療が始まってから初めて、心からの安らぎを感じて眠ることができました。体の状態も、外見の状態も、そして心の状態も抗がん剤の副作用だと教えてもらい、なぜかホッとし涙が溢れました。
今の状態は抗がん剤の影響、治療中は仕方のないこと。
でも、今できることもある。
シミも黒ずみも浮腫も脱毛も、メイクでカモフラージュできる方法がある。メイクのチカラで自信を取り戻せ、外に出る勇気、人に会う勇気をもらえました。病気が治るわけではなく、不安が完全になくなるわけではありません。でも、ヨガや美容のチカラで、ほんのひと時でも心穏やかになれたことが救いになりました。
「ほんのひと時の癒し」を重ねることで、少しずつ自分を信じる力を取り戻せたように思います。
「今」は「明日」につながる「今」だと思えて希望が湧きました。
そして、もう一度元気になれたら、心と体の健康のサポートができる環境を作ろうと、心に決めました。がん患者の心と体のリカバリーとアピアランスケアができる環境を作りたい。
治療を終えた2016年4月、思うように動かない重たい体を引きずりながら、まずはヨガメディカル協会の代表理事である岡部先生の元へ「乳がんリハビリヨガ」を学びにいきました。
そしてその翌月からは、同じくがんを経験され、がん患者のためのビューティサロン「セレナイト」を立ち上げられた、さとう桜子先生の元で美容の勉強を開始しました。「セレナイト」での研修は、先生とマンツーマンで140時間、東京に通い続け、翌年2月、ビューティライフアドバイザーの資格をいただきました。
2017年4月、「女性のキレイと元気をサポートするスタジオ、Studio-Re-スタジオアールイー」を、地元広島県三原市にオープンすることができました。Studio-Re-スタジオアールイーを通してお会いする方々の「心と身体の真の健康作り」をサポートさせていただく、やっとスタートラインに立てた瞬間でした。
2017年6月より、二つ目の環境作りをはじめました。
がん患者さんのためのサポートプログラムを『Re・GREEN プロジェクト』として、 まずは、乳がん患者さんのためのヨガクラスの開催をはじめました。 この活動を医療・保健福祉の専門職の方々やがんサバイバー仲間が応援してくれることになり、キャンサーズギフトが誕生しました。
About us
わたしたちについて
キャンサーズギフトとしての
はじめてのイベントを開催
2018年、がんサバイバーのあったらいいなを集めました!「キャンサーズギフトvol.1」を初開催しました。 がん治療やアピアランスケア(外見のケア)に対する正しい情報の提供と、体験をテーマにしたイベントで、医師による講演と乳がんQ&Aや、セラピーとしてのヨガの体験やウィッグ、乳がん専用の下着などを、実際に試す、自分に合ったものを選ぶ場を提供できました。
ニーズの強さを実感
2019年のキャンサーズギフトvol.2では、AYA世代で乳がんを経験したがんサバイバーの講演と座談会と、ヨガの体験、乳がん専用下着、ハンドマッサージなどの体験会を開催しました。
また、当団体の協力メンバーでもあるがん看護専門看護師や社会福祉士、保健師などの専門家を中心に、がんになった後の暮らしについての個別相談にも対応しました。
三原市内の病院はもとより、多くの企業の後援もいただき、地域の方を中心に多くの方にご来場いただくことができました。
コロナ禍でも拡がるコミュニティ
2021年からは、その場をオンライン上に変え、毎月第4土曜日に、がんの方を対象としたヨガとおしゃべりの会の定期開催をスタートしました。
おしゃべり会では、事前にアンケートで「皆さんに聞いてみたいこと」を募集し、それをテーマにおしゃべりをしています。ヨガで心と体がリラックスした後、自分以外の治療や副作用の体験や対策を聞いたり、自分の体験を話したりすることで、この悩みが自分だけのものではないことに気づき、押し付けのないオンラインならではのゆるやかな共感に励まされ、癒される、参加者の皆さん全員でつくりだす優しく、充実した時間になっています。
専門家とがんサバイバーがつながる
おしゃべり会には、当団体の協力メンバーでもあるがん看護専門看護師が参加する機会も設けています。治療や薬についての正しい情報を得たり、実際に現場で患者をサポートする立場の医療者が、どんな思いでいるのかを聞くことで、自分自身の治療や病気への理解が深まることで、治療を前向きに捉えるサポートになることも少なくありません。
がんと診断された時、それは人生が大きくと変わってしまうような出来事なのに、治療の前に、病気のことや治療のことを理解し、これからのことをじっくりと考えるような時間はないことがほとんどです
頭や心の整理もつかないままに、次々と治療スケジュールを決めなければならない場合が多く、治療が始まってからや終わってから、自分の選択は間違っていなかったかと自問自答することもよくあることで、そんな時も不安と後悔が患者の心を苦しめます。
このヨガとおしゃべりのひと時は、ヨガでリラックスして、心の整理がつきやすい状態であることに加えて、話すことで、頭の整理もでき、自分の力で心の「安心」得ることをサポートしています。
なんでも質問できるから
心にゆとりが生まれる
おしゃべり会のテーマは治療についてだけではありません。
治療によって変わってしまった外見や、治療による副作用で影響を受けた外見のケア(アピアランスケア)についての質問も多くあります。
脱毛、ウィッグのことはもちろんですが、だんだん生えてくる毛髪のことも。ウィッグはいつ、どうやって卒業するのか、伸びてこない前髪はどうカバーするのか。
爪の形、色について、そのケア方法、お肌のケア、カバーメイクの方法、乳がん用の下着やパッドの装着方法についてなどなど、、、
そういった外見のケアについての質問があった場合は、がん美容生活アドバイザーや、がんを経験したネイリストなどの美容の専門がアドバイスをしています。
治療が終わってからの暮らしの中での些細な疑問も、経験者同士で情報交換をしたり、がんサバイバーでもある専門家に相談することで、がんになった後の暮らしを自分らしく、前抜きに歩んでいけるようになっています。
よりつながるカタチへ
2022年からは対面ヨガクラスも再開しています。広島市内と三原市内の2会場でそれぞれ毎月2回、乳がんに特化したヨガクラス、がん種問わず対応したヨガクラスや体力の回復を目指したピラティスクラスを開催しています。
治療中のお肌の状態に合わせたサポートケアエステの施術、ご自身のメイク道具を使ったカモフラージュメイクレッスンなどもご利用が増えています。